将棋部 かごしま総文のご報告
2023.11.07
時間が経ってしまいましたが、8月3日・4日に、鹿児島県指宿市で行われました第47回総文祭(かごしま総文)の参加報告をいたします。
薩摩半島の先端に位置し、錦江湾を望む景勝地にして有名な温泉地、また将棋タイトル戦の対局場としても知られる指宿に降り立った、海城の3人。3人1組で行う団体戦における東京都代表の責任を担い、いやが上にも戦意は高まります。
西南戦争終焉の地・城山にて 後方に桜島と鹿児島市街が広がる
予選は4回戦まで戦い、全国48代表の中で上位16チームが決勝トーナメントに進出します。相手はいずれ劣らぬ強敵ながら、こちらもおいそれと負けるわけには行きません。戦型選択から互いの間合いを計り合う序盤、仕掛けてから駒を取り合い、どういう方針で行くか、指し手の選択肢が多い中盤、どちらの王が先に詰んでいるか、読みの速さと正確さが問われる終盤、と一瞬でも気を抜けば、それが命取りとなります。そんな緊張と興奮の中で、際どくも3-0、2-1と勝利を重ね、予選は4連勝となりました。対戦相手に応じて同じ勝ちでもポイントが変わるシステムのため、それぞれの順位が算出されます。海城高校は前年度優勝校の東大寺学園に続き、堂々の予選2位通過! 一昨年のわかやま総文の予選通過順位を上回る、過去最高の結果です。
感慨にふける余裕もなく、あわただしく始まった決勝トーナメント1回戦。対戦相手は山形東高校です。結果は1-2。ここまで東京都予選からこの日の予選まで全勝で来た生徒が、序盤で苦しくしてそのまま押し切られる形となり、それが響きました。いわば海城の勝ちパターンがそこで崩れたと言えましょう。とは言え、3人の生徒は全力を尽くしました。一昨年のわかやま総文と並ぶ、堂々のベスト16です。
ちなみに全国優勝は横浜高校となりましたが、海城と予選で対戦しており、2-1で海城が勝利しています。そこからも、「もっとできたはず」という気持ちが生徒にはあるようでしたが、このことは逆に言えば全国優勝校に引けを取らない実力があったことを示してもいます。胸を張って今後につなげていってほしいですし、後輩は先輩の無念を晴らすべく精進を重ねてくれることを期待しています。(将棋部顧問)